無人販売所 とは?
無人販売所は、従来の店舗運営に比べて人件費を削減し、無人で商品の販売を行う仕組みを指します。以前から「野菜の無人販売」はいくつか見られていましたが、新型コロナウィルスの流行をきっかけに、「餃子無人販売所」や「冷凍グルメ無人販売所」、「古着無人販売所」等の出店が数多く見られるようになりました。
無人販売所 が流行した訳とは?
無人販売所が流行したきっかけは、前述した通り新型コロナウィルスの影響が大きいですが、それ以外にも以下のような理由があります。
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初期費用が比較的安価で、人件費が不要
飲食店開業や、美容室など、店舗設営には最低でも1000万円以上かかることがほとんど。しかし、無人販売所の場合は最安で300万円程で開業することができます。そして、通常の店舗運営でかかる人件費は月間平均100万円前後なのに対し、無人販売所の場合は0円と言っていいほど人件費がかかりません。開業ハードルの低さに加え、ランニングコストを限りなく最小限に抑えられる点が人気の秘訣でもあります。
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空きテナントの活用方法として話題
2つ目は、万年空きテナントとなってしまっている物件の有効活用です。新型コロナウィルスの流行以前に、不動産オーナーとしては空きテナントがある状態は利益が0円なので実質赤字。その赤字を脱却できる手段として無人販売所が盛んになったという背景があります。最低4坪から開業できる無人販売所は、まさに救世主的扱いを受け、急激に出店数が増加しました。
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24時間営業可能で、柔軟な運営ができる
無人販売所の最大の特徴は、24時間営業ができるビジネスモデルだという事です。従来であれば、盗難の可能性やレジ問題、商品補充等の関係で人の常駐がマストになっていましたが、その常識を覆したのが無人販売所。商品は自身で取り、会計も自身で行うという斬新なスタイルで基本的に24時間営業のスタイルが定着するようになりました。盗難の件数が少ないのも日本ならではと言ったところでしょうか。
無人販売所 の市場規模
これらの理由から、過去数年間で無人販売所の出店数は急増しました。2020年度の市場規模は約1兆円となっていましたが、2023年には2.5兆円と、僅か2年で2.5倍の成長率を誇っており、急成長してきた市場だというのが見て取れます。
地方自治体が補助金・助成金等で積極的に支援を行ったこともあり、特に地方での展開が目立ちました。しかし、競争の激化や新規参入者の増加により、市場の飽和が問題視されています。
無人販売所 がオワコンな理由
2024年に入ってからは、無人販売所の閉店が相次いだり、盗難のニュースが増え始めたりしており、無人販売所は「オワコン」と言われつつあります。
無人販売所が「オワコン」と言われる背景には背景には、以下の課題があります。
1. 開業費用の高さ
無人販売所は一見安価に思われますが、冷凍設備や棚の設置、商品の初期仕入れコスト、内外装費などを含めると意外と高額になります。また、土地の賃貸費用も無視できません。地主オーナーが開業するのであれば賃料は抑えることができますが、賃貸でテナントを借りて開業するとその分ランニングコストも高額となります。損益分岐点が遠くなるので地主以外にはあまり需要が無いという事実が浮き彫りになりつつあるのが現状です。
2. 出店までの手間
各テナントに合わせた設備の購入や設置、工事依頼など出店までに必要な作業が多く時間も手間もかかります。
通常の店舗運営よりは明らかに手間がかからないのは勿論ですが、無人販売所だからこそ、セキュリティ面や商品の補充オペレーションの設計など、どうしても手間がかかる部分があるので本業が忙しいオーナーには向いていないのかもしれません。
3. 退店時のリスク
売上不振などで撤退を余儀なくされる場合、設備の撤去費用や在庫処分の問題が発生します。このリスクが大きなハードルとなり、開業への一歩を踏みとどまる原因となります。
無人販売所より冷凍自販機が流行ってる?
無人販売所の課題を克服する形で注目されているのが今話題の冷凍自販機です。なぜ無人販売所より冷凍自販機に注目が集まっているのか?その真相を追求していきます。
冷凍自販機が流行っている理由
冷凍自販機が流行っている理由は主に下記の3つがとなっています。
価格の安さ
冷凍自販機は、無人販売所と比べると圧倒的に初期投資が低く、維持費も抑えられるため、小規模・中規模のビジネスオーナーに最適です。無人販売所が最安でも300万円程するのに対し、冷凍自販機の場合は最安120万円で開業することができます。商品の仕入れコストも無人販売所と変わらない為、実態としては単純に初期投資を下げたモデルで開業が可能。
場所移動のしやすさ
無人販売所の中にも、コンテナタイプの無人販売所等もありますが、やはり何といっても冷凍自販機の強みはコンパクトで設置場所の変更が容易な事です。
売上が思うように上がらなくなってきた場合は需要のあるエリアに迅速に移動させることができます。無人販売所とは違い、立地条件が悪かった場合にはすぐに移動ができるのはリスクも抑えられて安心ですね。
開業のしやすさ
冷凍自販機は無人販売所と違い、テナントやコンテナのタイプに依存せず、設置場所さえあればすぐにでも開業ができます。もし仮に手間をかけるとした場合は、自販機のデザイン=ラッピングを決めることくらいでしょう。
通常、無人販売所は開業までに2ヶ月~3ヶ月ほどの時間を要しますが、冷凍自販機であれば最短2週間~1カ月程で開業が可能。スピード感を持って開業をすることができます。特に人気の高い餃子やスイーツなどはリピーターを獲得しやすい商品です。
セキュリティ性
無人販売所で一番不安な部分としては盗難ですよね。自分がお金をかけて仕入れた商品が盗難されたらたまったもんじゃありません。件数自体は少ないものの、利用客からしても盗難客がいるという事実を知ったら不安に感じる事でしょう。しかし、冷凍自販機であれば硬い金属の扉に覆われている為、そう簡単には商品も売上金も盗むことはできません。開業するオーナーにとっては安心材料と言えるでしょう。
冷凍自販機と無人販売所の比較
項目 | 冷凍自販機 | 無人販売所 |
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開業費用 | 最安120万円~ | 最安300万円~ |
必要なスペース | 0.3坪 | 4坪以上 |
平均売上 | 月30万円以上 | 月30万円以上 |
損益分岐点 | 10ヶ月 | 2年以上 |
撤退リスク | 低 | 中 |
冷凍自販機のおすすめ開業先
筆者の独断と偏見で選んだ、冷凍自販機のおすすめ開業先を紹介します。
選考基準は、
・開業費用の安さ
・売上実績
・設置前後のサポート
この3つです。
ズバリ、おすすめの開業先は…
餃子コレクション https://dohiemon.co.jp/gyouza-collection/
色々なサイトを見たところ、餃子コレクションは開業費用が120万円と業界最安値でした。オープン後のオーナーの口コミを見ても申し分なし。全国にある有名・ご当地餃子を販売することでスーパーやコンビニと差別化を図っており、売上実績にも高い信頼を置くことができます。そして一番オススメとなる部分は設置前後の開業サポートが充実しているという点。餃子以外の商品を販売したい場合でも、設置場所の提案や販促方法のコンサルティング等フルサポートしてくれるそうです。自販機を購入する経験は滅多にないからこそ、安心して任せられそうです。問い合わせ時には無料の売上診断も実施しているそうなので、自分の地域でどのくらい売れそうか一度診断してもらうと良いでしょう。
まとめ
無人販売所はオワコンになりつつありますが、冷凍自販機は、無人販売所が抱える課題を克服する次世代の販売チャネルです。初期費用が低く、撤退リスクも低いこのモデルは、現代のビジネスニーズに完璧に合致しています。無人販売所を1店舗開業するなら冷凍自販機を3台開業した方がお得かつ収益が上がる可能性も高いと言えるでしょう。是非一度、売上診断をしてみてはいかがでしょうか。